8月20日(土)獨協大学で開催される全国英語教育学会第42回埼玉大会にて
工業高等専門学校におけるタスクシラバスの構築に向けたニーズ分析
というタイトルで発表します。タイトルどおり、高専でTBLTをするためのニーズ分析を行った研究結果の報告です。ニーズには色々ありますが、本研究では、高専生活やエンジニアとして将来働く場においてどのような言語使用場面が見られるかを調査しました。
配布資料は当日アップする予定です。
8月20日(土)追記
浦野 研・亘理 陽一・田中 武夫・藤田 卓郎・髙木 亜希子・酒井 英樹 (2016).『はじめての英語教育研究: 押さえておきたいコツとポイント』研究社.
第1章 研究とは何か
第2章 研究テーマの決め方
第3章 先行研究の探し方
第4章 研究課題とデータ
第5章 質的研究の進め方
第6章 量的研究の進め方
第7章 研究成果の公表方法
英語教育研究において、これまで「研究法」に関する書籍はいくつか出版されています。そのような書籍は、データの分析法(主に統計処理の手法)に関する記述が中心でした。例えば、僕はこの本やこの本に以前からずっとお世話になっていますが、本書はより研究の入り口の段階(研究とはそもそも何か、研究テーマをどのように探すのか、先行研究をどのように探すのか、どのように読むのかなど)に焦点を当てて書かれた英語教育研究法の入門書です。中部地区英語教育学会の研究法セミナーに携わるメンバーが執筆しました。これから英語教育についての研究をはじめたいと思っている方、研究法について体系的に学習したいと考えている方の最初の一冊として最適です。
詳細な情報は研究社HPより。Amazonでも予約が開始されました。
新年度が始まったと思えば早くも6月。毎年6月は学会の準備に追われ、忙しくも充実した日々を送っているように思います。
さて、標記のとおり、今年も中部地区英語教育学会に参加させていただきます。
1. 課題別研究プロジェクト
「英語教育の質的向上を目指した実践研究法のデザイン」2年目の発表に参加させていただきます。1年目には「実践研究」の捉え直し、実践研究に対する英語教員の意識調査、中部地区英語教育学会紀要論文における実践研究について方法論的な視点からの分析を行いました。2年目は、実際にプロジェクトメンバーが行った実践研究について紹介し、その中で生じた研究方法に関する悩みや課題についてフロアの方々と共有したいと思います。
2. 研究法セミナー
「よりよい実践研究を行うための10のポイント」と題して、今年も研究法セミナーをさせていただきます。教師が自身の実践に根ざした研究を行うためにはどのようなポイントがあるかについてお話させていただきます。可能な限り具体例や事例を踏まえつつ、分かりやすさ、実施可能性第一でお話させていただこうと思います。また、もうひとつの研究法セミナーとして、広島大学の草薙邦広先生が、「量的研究の心構え」と題してセミナーを行います。こちらは、量的研究を行う際のポイントや注意点についてのお話になります。お昼ご飯をお持ちになって、お好きな方にご参加いただければ幸いです。
研究法セミナーは1日目にも開催されます。こちらは「特別公開ゼミナール」と称して、公募によって選出された方の研究について、コーディネーターの亘理陽一先生(静岡大学)をはじめ、4名のコメンテーターとともに検討していきます。僕も毎年参加させていただいていますが、研究を考える上での視点について、自分一人では考慮にいれることができない点についてたくさんの気づきをもらっています。こちらも合わせてご参加いただければ幸いです。
より詳しい発表要旨や学会の日程等は、中部地区英語教育学会三重大会のサイトにてご確認いただけます。