知識と運用の両方を伸ばすような授業の試みについての思案

いよいよ今年度の授業が開始します(学校自体は始まっていますが自分の授業はまだなのです)。昨年度の反省から、今年はお題の通り、如何に運用力を強化するような実践をしながら、同時に文法知識や語彙を着実に学習していくような授業を展開していくかを、今まで以上に考えて進めていくつもりです。

基本的に授業を2分割しようと思っています。前半は、純粋なスピーキングの練習をし、後半はテキストのメッセージを用いながら、そのメッセージに対して自分の意見、考えを英語で発信していく活動を行っていくつもりです。しかし、そうすると授業が言語運用面だけに焦点を当てるような授業になってしまいそうです。実際、昨年度の授業では、英語で話す事にはある程度慣れてもらうことはできたように思いますが、もっと言語知識に焦点を当てていれば、より多様な表現を駆使して英語を使えるようになったのではないかという反省があります。その反省を踏まえて、今年は以下のようなデザインで授業を組んでみました。

0時間目
まず、授業は基本的に予習、復習を前提とします。といっても、一昔前のリーダーの授業にありがちな、本文を書いて和訳する、というのではなく、テキストを読んでその内容をまとめるようなタスクと、語彙、表現の練習ドリルがセットになったプリントを配布し、授業までに取り組んでもらいます。この際、解答も事前に配布(予定)し、また、テキストの和訳と解説プリントもつけてしまおうと思います。先にテキストの解説プリントを配布し、生徒がその解説を見ながら何回も英語を読むような活動を仕組む方がより英語に触れる機会が増えると思います。また、解答も事前に配布する事で、しっかりと自分のペースで学習ができるようにします。

1時間目
授業では、テキストの内容に焦点を当てたインタラクションと、音読を中心としてテキストを進め、その後、テキストの内容について意見を発信させるようなタスクを、主にライティングで与えようと思います(毎回の授業でスピーキング活動が入るため)。もし英作文が時間内に終わったら宿題とし、次の授業までに完成させてもらいます。

2時間目
その次の授業では、書いて来たライティングについてペアやグループで発表し、コメントをもらいます。その後、時間があればグループでの発表を行います。また、単元の終わりに復習プリント(TorF, QA, 要約活動)を配布し、次の授業までに取り組んでもらいます。また、英作文を提出してもらい、添削をすると同時に間違いが多かった文法形式の指導を次回以降の指導に取り入れていこうと思います。

以上を1セットとして授業を運営していこうと思います。授業外で文法形式の学習、授業ではメッセージに焦点を当てるような活動、という意図で考えてみました。せっかく教室という、多くの学習者が集まるところで学習するなら、そのメリットをしっかりと使わないともったいない気がします。文法知識を覚えたり、語彙を覚えたりするような学習方法は、効率や能率の差はありますが、1人でもできることが多いと思います。なので、Meaning活動の前後を家庭学習としてFormでサンドイッチするようなデザインにしてみました。自分が正しいと思うことを試し、学習者の反応を窺いながら修正を行いつつ、今までの自分に足りなかった、より計画性を持った指導を心がけていこうと思います。

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