トピック:お金と友達どちらが自分にとって重要か。
トピックは、当初、友達とボーイ/ガールフレンドのどちらが大事かというトピックだったが、15、16歳という年頃の学習者はあまりノッてこなかった。何人かの学習者が、友達とお金はどっちが大事という話をしていたので、そちらに変更。
手法:話題提示→5分間の準備時間→モノローグ形式でリハーサル→本番
まず、課題となるトピックとタスクの手法を学習者に提示。その後、話す内容を考えるために5分ほど準備時間を与えた。そして、モノローグ形式(ペアになり、相手に意見を聞いてもらう)で一度自分の考えをできるだけたくさん英語で話した。その後、3人のグループになり、相手を言い負かすタスクを行った。二人は発話者、一人はジャッジとしてタスクを行った。
結果と反省
議論型のタスクでは、相手の説明や理由付けに対して、即興で努力して答えようとしている姿が見られた。ジャッジをつけて、「勝負」ということを明確にしたせいか、楽しみながらも真剣にタスクに取り組めているようだった。
議論型のタスクへ持っていくまでの下ごしらえをしっかりしたことがよかったように思われる。最初の5分間の準備時間で、多くの学習者は自分のアイデアについて考えると同時にそれらを英語でどのように言うかを紙にメモしていた。また、その後の、モノローグ形式のリハーサルで、一度話す練習をしておいたおかげで、自分が言えること、言いたいことを学習者内で明確化したように思われる。
実際、他のクラスでは、5分間の準備時間の後、いきなり議論型のタスクへ持っていったが、何を言ってよいか分からず途中で止まってしまっている学習者、真剣に取り組めていなかった学習者が見られた。やはり議論形式という即興的なタスクは学習者に取って認知的な負担が大きく、ある程度話す内容面でも、英語の形式面でも、準備の段階を経ることがタスクの負担を大きく減らすことになるということを実感した。