研究法セミナー2017

2016年6月24日、25日に行われる第47回中部地区英語教育学会で研究法セミナーをさせていただきます。今年は

「実証研究および実践研究の科学性」

というテーマで、広島大学の草薙邦広さんと合同で行わせていただきます。私は後者の実践研究担当です。「科学性」と難しい言葉を使いましたが、実践を研究したい人がどのようなスタンスで研究を始めればよいのかを中心に、具体例を多く交えながら端的にお話させていただければと思います。

このセミナーを担当させていただいて今年で4年目になります。研究法はそう毎年変わるものではないですが(毎年変わったら大変!)毎回バリエーションをつけながら、そして新しい事例も取り入れながら発表させていただくことを心がけています。皆様どうぞお越しくださいませ。

第47回中部地区英語教育学会ウェブサイト

これまでに発表させていただいたものは、こちらにまとめてあります。よろしければどうぞ。

6月25日追記
発表資料を公開しました。こちらからダウンロードできます。

Wordで指定した行数にならない問題

タイトル通り、某論文執筆時にwordで行数を指定しているのにその通りにならない問題が起きました(Office 2016 for Mac)。で、ネットで調べたら以下のサイトを参照しました。

http://office-qa.com/Word/wd57.htm

僕の場合は、「行数が合わない編」の「原因2:行間が1行ではない」の通りに設定したら解決しました。Wordの設定、中々めんどくさい奥が深いです。

河合創・藤田卓郎 (2017).「生徒の主体性を求めるスピーキング活動の探求」『中部地区英語教育学会紀要』第46号 125-132頁

中部地区英語教育学会紀要第46号に、

河合創・藤田卓郎 (2017).「生徒の主体性を求めるスピーキング活動の探求」『中部地区英語教育学会紀要』第46号 125-132頁

が掲載されました。この論文は、実践者である河合さんが、特定の言語形式を意識せず内容面に焦点を当てた活動(彼の言葉で言うところの「フリーな言語使用」)に取り組むに至った過程について書かれたものです。この実践の肝を一言で言ってしまえば、実践者自身の「フリーな言語使用」に関する考え方の変化なのですが、その過程を論文化するためには色々な試みをしました。論文の構成をどうするのか、エピソードや対話をデータとして提示するという方法は受け入れてもらえるのか、など、論文化していく過程で不安なことはたくさんありましたが、無事出版していただけてホッとしています。

この実践研究を進めるために私はメンター(というか話し相手)として参加させていただきました。話し合いの過程の一部は論文にも掲載しましたが、実際には論文に載せた対話はほんの一部で、実際には、実践内容や実践についての考え方など非常に多くのことを話しました。教師の実践知を知る大変よい勉強になりました。それと同時に、教師が持つ実践知を言語化して共有することの難しさ、手探りの中で実践研究を進めていくことの難しさ、適切な助言ができないもどかしさなど自分にとっての課題も多く残りました。改めて実践を研究する手法についても勉強する必要を感じました。まだまだ修業が必要です。